本を読む本と三色ボールペン読書法(17) 〜本の構造を見抜く〜

分析読書の第三の規則に進みましょう。

「その本の主な部分を述べ、それらの部分がどのように順序よく統一性をもって配列されて全体を構成しているかを示すこと。」
本を読む本 89ページ

第二の規則では全体を二、三行で表しましたが、第三の規則では部分に分解するということですね。

本は一軒の家のようなものだ。各階に大きさや形の異なる部屋がいつくもあって、それぞれに外観や用途の違う大邸宅のようなものである。それぞれの部屋はいちおう独立し、構造も内部の装飾もいろいろである。しかし、完全に個々に独立し、孤立しているのではない。扉やアーチ、廊下や階段などで連絡している。部屋が相互につながりをもっているから、それぞれの部屋が「部分」として機能し、家全体を使えるものにしている。そうでなかったら、家は住むにたえないものとなってしまう。
本を読む本 89ページ

上の例えで言えば、第三の規則はその家の間取り図を作成することに相当します。
家を建てる/買う/借りる時に間取りを検討しないなど考えられません。
同様に、読書でもその本の間取り図を作成するべし。というのが第三の規則になります。

ここで気をつけるべき点は、本の部分を列記するだけでは足りないということです。
各部分の大要を述べないといけません。

間取り図で例えると、部屋の区画割りをして、各部屋の用途を記しただけでは足りない、部屋の内部についても触れないといけません。

では、どこまで詳細に記述しなければいけないのでしょうか?
ベッドや書棚、テーブルなどの配置程度でしょうか?
ぬいぐるみの位置まで決めなければいけないのでしょうか?

詳細度については、個別の状況によります。
その読書の目的や、読書に割ける労力などの読者側の要因と、そもそもそこまで詳細な考察に値する本か?という著者側の要因があります。
こういった個々の要因を考慮して、どこまで詳細化するかを決めます。

場合によっては極々簡単に済ますことも、元の本以上の分量になってしまうこともあるかもしれません。

第二の規則を実行するにあたって著者の助けを期待できたのと同様に、第三の規則でも著者の助けを期待できます。
また、必ずしも著者の助けが当てになるとは限らないのも同様です。

著者の作った区分や章の見出しは、表題や序文と同様、読者のためのものである。これを無視すべきだと言っているのではない。しかしそれに頼り切ってしまわずに、手引きとして積極的に活用すべきである。自分の構想を一部の狂いもなく実行できる著者はまずいないが、良い本には一見してそれとわかる以上のりっぱな構想が隠されていることが多い。読者は見かけに惑わされずに、真の構造を見抜く目をもたねばならない。
本を読む本 101ページ

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