‘催眠とは’ カテゴリーのアーカイブ

ごっこはごっこ

2008年8月19日

感情支配や人格変換(あなたは〜〜になる)などを行うと、被験者の普段とは違う姿を見ることができます。
これをもって、被験者の隠された一面を見た・・・などと思ってはいけません。

以前、催眠は潜在意識とのごっこ遊びだと説明しました。
被験者は、施術者の書いたシナリオを演じているだけです。
決して被験者の素の姿だと思ってはいけません。

著名な俳優をドラマの役柄と混同してしまうことと同じだと思って良いでしょう。

俳優に対して、「○○は当たり役だ」という評価は良いでしょう。
しかし俳優個人に対して、その役柄を投影してそのように対応するのは間違いですね。

同様に被験者に対しても、「この人の被験性だとこんなことができる」と思うのは良いのですが、「あぁ、こんな人なんだぁ」という感想を持つのは間違いです。

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アンカー、アンカリング、トリガー

2008年7月31日

催眠術に限らず、心理テクニック系の話しにはアンカー、アンカリング、トリガーといった言葉が良く出てきます。
しかし、これらは曖昧に使われていることが多いようです。

アンカーとアンカリング、アンカーとトリガー等が混同されているようです。

この記事を書くためにWebで正しい意味を探したのですが、納得のいくものは見つけられませんでした。
ということで、以下は私が個人的に定義しているもの・・・ということを含み置き下さい。

アンカー

一般的な用語では錨ですね。
水面を自由に動いてしまう船を一定の範囲に固定するためのものです。
ここでは、心の状態や概念を識別するための指標となる物と定義しましょう。
特定の記憶や名前などがアンカーとなり得ます。

アンカリング

既に用意されているアンカーと、想起してほしい心の状態や感覚等を結びつけることです。

トリガー

アンカリングされているアンカーからたどって、目的の状態を出現させるための合図です。

アンカリングしただけでは、必ずしもトリガーを設定したことにはなりません。
また、アンカーとトリガーを同じものにすることもできますが、基本的には別の物です。

アンカーは既に被験者の中にあるものも使えますし、施術者が与えることもできます。
この、施術者が外からアンカーを与えることを「アンカーを打つ」と言います。あくまでもアンカーを与えるだけで、アンカリングとは別です。

以上の様に曖昧な用語をきっちり理解することによって、催眠に対する理解や応用を広げることができます。

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心のモードを合わせろ!

2008年6月30日

修行時代にキャバクラで練習していた時のことです。
被験性も申し分ないし、ラポールもきっちりできているはずなのに深く入らない・・・ということが何度かありました。

最初は修行中の身ということもあり、自分の腕が悪いのかと思っていました。

しかし、修行が進むにつれて分かってきたことがあります。

  • 客との会話に集中しきれる嬢(会話モード)
  • 客との会話は業務の一部でしかない嬢(お仕事モード)

という風に大別できるようです。

当然、お仕事モードの場合はどんなに被験性が高くてもあまり深くは入りません。
また、会話モードの場合でも会話の雰囲気が催眠に相応しくないと、やはりうまくいきません。

いずれにしても、被験者の心のモードを催眠にかかるモードにしないと施術はうまくいかないのです。

この、被験者の心のモードを催眠にかかるモードにできさえすれば、施術はほとんど成功しています。
ここの部分が催眠術師の腕の見せ所と言えるかもしれません。

心のモードは環境に大きく左右されますので、場合によっては環境を大きく変える必要があります。
その環境を整える部分から施術は始まっていると言えるでしょう。

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ショー催眠と催眠術ショー

2008年6月6日

「ショー催眠」と「催眠術ショー」という言葉があります。
似ている言葉ですが、意味が全然違います。

ショー催眠

催眠の種類で、「ショーで使用する催眠」の意味。
古典催眠とほぼ同じ。

催眠術ショー

ショー催眠を利用したショー。

ショー催眠はショーで使われる催眠であって、ショー自身ではありません。
なので、ショー催眠を使う人がショーをするとは限りません。

催眠術ショーは催眠術を「使った」ショーです。
催眠はショーの演目にしか過ぎません。
まず、ショーのコンセプトがあって、それを実現するために催眠での演目を考えていくべきです。

最近は催眠のイベントやショーが、以前に比べて多くなってきましたが、この催眠とショーの役割が逆転してしまっている場合が少なくない様です。
ショーの内容によっては、催眠はカタレプシーのみでも十分な場合もあります。

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潜在意識とのごっこ遊び

2008年4月9日

皆さんも子供の頃にごっこ遊びをしたことがあると思います。
ある役になりきって、特定のシチュエーションでその役なら行うであろうことを行って遊びのですね。
カタカナ言葉で言うとロールプレイですか。

催眠術は、このごっこ遊びを被験者の潜在意識と行うことだと言っていいと思います。
顕在意識とではなく、潜在意識と行うごっこ遊びなので、本人(顕在意識)が思ってもいないことがいろいろと起こるのですね。

ここで注目すべき点は、ごっこ遊びはあくまでも遊びであって現実ではないことを参加者が認識している・・・という点です。
ごっこ遊びで許される範囲という物が参加者同士で暗黙の了解があり、それを逸脱した行為は行われないのが通常です。

つまり催眠でも、施術者の暗示が被験者の(潜在意識の基準での)ごっこ遊びで許される範囲を越えている場合は、被験者はその暗示に従うことを拒否してしまうのです。

範囲を越えた暗示を与える度にラポールが崩れていくので、施術者は常にごっこ遊びの範囲内に留まるよう注意を払う必要があります。
基本的にはその範囲ギリギリまで行くこと無く、十分内側にいることが好ましいです。

4月26日「催眠術、はじめの一歩講習会」実施
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催眠は施術ごとにまったく違う

2007年12月2日

最近は書こうと思ったことが先に書かれていて、トラックバックが多くなっています。

今回はマインドクリエイトさんのblog「「楽しくて役に立つ催眠術」をおぼえよう!!」の 催眠術に掛からなくてもという記事です。

紹介の記事は「自分が催眠術に掛からなくても、人に催眠術を掛けられるのですか?」という質問に対する回答です。
とても参考になるので、興味のある方は是非参照してください。

さて、今回はまとめの文章に注目しましょう。

掛かりやすい術師は、一つだけ気をつけなければいけない事があります。
それは、必ずしも掛かり方は同じではないということです。
掛かりやすい人だからと言って、自分と同じ感覚・気持ちにはならないということです。

これは非常に重要なポイントです。
自身がかからない施術者が被験者の感想を聞いたときにも言えることです。

以前から書いていて、今回のタイトルにもしていますが、催眠の施術は毎回毎回違うものになります。
体験や感想はその内の一回に関してのものになります。

もちろん、同じ催眠という現象に関するものですから全然参考にならないなんてことはありません。
しかし、毎回違うものだということを意識しながら参考にする必要があります。

12月16日「催眠術、はじめの一歩講習会」実施
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覚醒しないとどうなる?

2007年10月31日

催眠の質問で多いものの一つで、「覚まさなければどうなりますか?」と言うものがあります。

この質問は二つの意味を持ちます。

  1. 覚醒させなければどうなるのか?
  2. 与えた暗示を解除しなかったらどうなるのか?

です。

1.は寝起きの状態とほぼ等しいため、放っておけば睡眠に移行するか自然と覚醒してきます。
覚醒に移行する間きちんとケアしておけば問題ありません。
逆に、なかなか覚醒してこない人をこの方法で十分休養させてから覚醒させる方法もあります。

2.が実は一番聞きたいことだと思います。

古典催眠の暗示は、心に対して外から力をかけて心の形を変更させることと例えることができると思います。
この場合、外から加えている力を解除すると心は自身の元に戻ろうとする力で徐々に元に戻っていきます。

つまり、暗示を解除しなくても、放っておけば元に戻るのです。
これは、逆に言えば古典催眠で恒久的な変化はつけられない。性格や嗜好の矯正(ダイエットや禁煙など)はできないことを表します。
もちろん、何回も繰り返し行えば性格なども変えられると思いますが、それは催眠を使わなくてもできますよね。

では、与えた暗示は解除しなくても大丈夫でしょうか?

私はやはり与えた暗示は施術中に解除してから覚醒すべきだと思います。

先ほどの例で言えば、心の復元力だけでは元に戻りきらない場合などがある可能性が否定できないからです。
また、変化させてしまったものは元に戻して終了するのが礼儀だし施術者の義務であるとも思っているからです。

覚醒を完了して初めて施術の終了ということですね。

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まずは体験

2007年10月27日

催眠に触れたことが無い人、催眠初心者未満の方にとってこのblogは少々分かりにくいかと思います。
催眠は自分で体験してみる、施術してみる等をして見ないと実感できません。
それだけ催眠の現象は日常の感覚とかけ離れています。

ですから、催眠を体験/施術したことが無い人に文章だけで何かを伝えることは非常に難しいのです。
本を読んだだけで催眠ができるようになる人が非常に少ないのも同じ理由からです。

逆に言うと、催眠を習得するには体験が非常に重要です。
最近は催眠関係のイベントは東京ですと色々有ります。まずはそういったイベントに参加して見るのが習得への早道だと思います。

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目的を明確にしてから…

2007年10月3日

マインド・クリエイトさんのブログで面白い記事があったので乗っかってみます。

集団被験テストでの被験者の選択についてです。

>あなたは10人のグループに誘導する事になりました。
>集団でカタレプシー(手が開かなくなる等)をやりましたが、数名掛かったようです。
>あなたは、この10人の中から一人を選ぶ事にします。
>
>さて、どんな人を選ぶのがいいでしょうか?
>
>1・一番ノリが良い人
>2・一番掛かりがよさそうな人
>3・Mっぽい人
>
>
>1のノリが良い人と答えた人がいます。
>ノリが良い人は場が盛り上がるので正解と言えば正解なのですが、一番の答えは2です。

私は1を選択しました。一番の答えをはずしてしまってちょっとしょぼん…なのですが、なぜ一番を外したかをちょっと考えてみました。

私の得た結論は、「目的が違う」でした。

人前で催眠を行うことの目的は大きく分けて二つあると思います。「催眠術を見せる」と催眠を使って「場を盛り上げる」です。

一番の答えは前者を想定しているようです。解答の後の解説を見てもそれを伺えます。
私は後者を想定しました。そうすると、同じかかりの良い人でもよりノリの良い人の方が盛り上がります。

催眠は被験者の内部体験です。それを他人に楽しんでもらえるためには、外部から見てわかりやすい現象が必要になります。
そうすると、記憶支配、感情支配、感覚支配よりも運動支配の方が使い勝手が良いのです。

「場を盛り上げる」ことを目的とする催眠は、思われているほど深度は必要有りません。
それよりも、被験者のリアクションの大きさの方が重要です。
そういう意味で、深くかかるけど静かな反応の人より、浅くしかかからないけどリアクションが派手な人の方が被験者として適していることになります。

対して、「催眠術を見せる」ことを目的とするなら、解答のように一番かかりやすい人を選ぶべきでしょう。

今回は被験者選びでしたが、催眠で起こす現象や技法も同様に目的が変われば変わってきます。

人前であると、そうでないとに限らず、今から行う催眠は何を目的にしているのか…を良く見極めることが重要ですね。

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催眠術でできること、できないこと

2007年9月22日

催眠でこんなことできますか?と聞かれることがあります。
「英語がぺらぺらになる」「楽器が突然うまくなる」…

催眠は被験者の想像力ですから、被験者の想像の及ぶことはできます…とは以前書きました。
しかし、このような実際の能力に関わってくるものですと、その人の現在持つ能力を越えたことは出来ません。

その人の持つリミッターを外すことはできるかもしれません。量的なリミッターは外せても質的な向上はできません。

質的な向上を目指して練習・学習する時の集中力を増すことには催眠は非常に有効だと思います。

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